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【アグリコラ】【覚書第11回】仕立屋は飯12の夢を見るか

どうも、どっことです。覚書第11回です。

今回は仕立屋及びレンガの家戦略について考察したいと思います。

 

私達がアグリコラをやるときに、回ってくる職業の中に仕立屋がいると「コイツ絶対最後まで残るやつじゃん…」という気持ちになり、実際最後まで残ってしまう絶対的不人気さをお持ちの仕立屋なのですが、どうにかしてコイツを有効活用できないものかと思い記事を書いている次第です。

仕立屋はレンガの家戦略でのサポート的立ち位置の職業ですが、そもそも私の中で「レンガの家戦略」がまだ確立されておらず、レンガの家戦略で光る職業たちが残念な評価を受けています。

今回は仕立屋を含めレンガの家戦略(以降、レンガ戦略)を考察することで、低評価を受けている一部の職業の名誉を挽回しようと思います。

 

■レンガ戦略について

「そもそもレンガ戦略とは」という話です。アグリコラでは木材が1番集めやすい資材なので、一般的な戦略としては木の家で増築→レンガの家改築→石の家改築という流れになると思います。さらにステージ2ラウンド5で「子供が欲しい」が出ても後手とならないよう、序盤では特に木材競争が発生します。

レンガ戦略はそんな悲しい木材競争からイチ抜けするために、レンガの家にしてから増築することを目指します。レンガをたくさん取れるカードや、レンガの家により効果を発揮するカードを総動員することで、通常であれば手間がかかるレンガの家増築をお手軽にやってしまおうという戦略です。さらに増築には不要となった木材を農場繁栄(柵、厩)に充てることで、木の家増築している他プレイヤーよりも有利な立ち位置に立つことを目的としています。

ステージ2で改築ののちに増築するという流れとなるので、ステージ1ではそこまで大忙しにはなりませんが、レンガ大工の職業カードを出しておくのと、改築(土2,葦1)、大進歩の準備ができれば良いでしょう。それ以外にも増築援助の職業カードを出したり、多めにとれるのであれば木材を取りに行っても良いと思います(あれ、思ったより忙しいんじゃない?)。

ステージ2では、ステージ1と打って変わって改築/増築・授業・増援と大忙しになりそうです。建て直し/大進歩のアクションがラウンド5に出ればベストで、可能であればいち早く改築してしまいたい所です。レンガの家にした後も、レンガ戦略援助の職業カードを出したり、増築、増援、そして食料準備とやることが盛りだくさんです。建て直し/大進歩がラウンド7になってしまった場合、悲しいことに他プレイヤーよりも後手となってしまうのは避けられません。改築ができないので、増築もできず、増員がステージ3以降となる可能性が出てきます。数少ない牧師(後述)の出番となりそうですが、神父を使うのを諦めて木の家で増築したくなってしまうかもしれませんね(汗)。残念なことにこのパターンは約3割の確率で起こり得てしまうのですが。

この戦略をとる上で注意する必要があるのは、石の家戦略をやっている人がいるかということです。石の家戦略でもマイホームを一刻も早く石の家に改築する必要があるので、建て直し/大進歩の奪い合いとなることでしょう。これについてはドラフトをした時に石の家戦略のカードが流れてくるかで察する必要がありそうです。

 

■レンガ戦略に有効なカード

レンガ戦略に有効なカードを考察します。大まかな区分としては以下の具合です。

◎:必須、○:有効、△:要検討、✕:相性悪

 

また一部省略した記載については以下の通り。

木*:木材*本

土*:レンガ*個

葦*:葦*本

石*:石材*個

飯*:食料*個

 

◎ [職業]レンガ大工

キーカード。これか粘土層の窪地があって戦える状況になります。土10を降らせる強力なカードです。粘土層の窪地と違う点は、窪地は日雇い労働に通う必要があるのに対して、こちらは各ラウンドはじめに土2が降ってくるという所です。つまり労働者にアクションの制限がないので、より効率的にレンガ戦略を行うことができます。ステージ2での授業でも問題はないですが、が恐らくステージ2は非常に忙しいことになる予感がするので、できればステージ1の間に出しておきたいカードです。

 

◎ [小進歩]粘土層の窪地

キーカード。日雇いに土3が付いてきます。日雇いが協力なアクションになるわけですが、出す条件が職業3のため、大工や梁打ち、その他資源援助の職業を準備する必要があり、ステージ1でも忙しいことになりそうです。またレンガ大工の欄で記載した通り、日雇い労働に通う必要があり、労働者のアクションに制限が発生するので、レンガ大工を使って土を得るよりも 難易度が高めとなります。代わりに食料の心配がいらなくなりますが。

〇 [職業]大工

レンガ戦略に限らず、建築補助として有能なので説明略。

 

〇 [職業]壁装職人

同じくレンガ戦略に限らず有能なので説明略。ステージ2が忙しくなりそうなので、できればステージ1の間に出しておきたい。

 

〇 [小進歩]梁打ち

増改築での土2・石2を、木1で代用してくれるカード。ステージ1で木材が取れていれば最初の改築でも困りませんし、その後のレンガ大工の土10で3部屋増築が可能となります。木材を集めやすいというのは、レンガ戦略をやっていても変わらない事実ですからね。

 

〇 [職業]仕立屋

タイトル回収。レンガの家で増築するか、石の家に改築するたびに飯3を降らせます。

仕立屋に十分に仕事をしてもらうためには、レンガの家で2部屋以上増築+石の家改築が必要です。しかも「増築するたび」という記載なので、恐らく1部屋ずつ増築しなければなりません。大工や梁打ちの力を借りることができれば、最大で土1木1葦2で増築ができるので、4部屋増築も現実的になりそうですが、そうなると今度は石の家への改築の難易度が上がりそうですね。そうなった場合は、石の家はあきらめて暖炉や大進歩でスコアを稼ぐチャートに移行するのも1つの手でしょうか。ちなみにタイトルの「飯12」は3部屋増築+石の家改築を想定しています。

 

〇 [職業]神父

2部屋のレンガの家に住んでいれば色々資材がもらえる職業。仕立屋は増築する前に出せればいいので焦る必要はないですが、こちらは建て直したらすぐに出したい職業です。特に土3や葦2がもらえるので、後続の増築のことを考えると非常にありがたい。ですが、すぐに増築できるってことはやっぱり仕立屋も急がなきゃいけないってことですかね...アグリコラって難しい...

 

〇 [職業]牧師

自分だけ2部屋であれば色々資材がもらえる職業。ただし神父と違って、こちらは木材寄りです。建て直し/大進歩のアクションがラウンド7となってしまった時の保険というイメージですかね。他のプレイヤーが順調に増築してくれていることが条件となりますが。はたして...

 

△ [小進歩]粘土積み場

土を持っていればその半分の土をもらえるカード。一見するとレンガ大工や粘土層の窪地でたくさん土がもらえるのだから相性がよさそうに思いますが、降ってきた土はなるべく早く増築に使いたいので、土を溜めている時間がありません。恐らくレンガ大工や粘土層の窪地で降ってきた土を、踏み粘土を使って柵を作るために使うのであればこちらが有効なカードとなる気がしています。

 

△ [小進歩]深い森

土5を持っていれば偶数ラウンドで木が降ってくるカード。土5を溜めている時間がないという点では粘土積み場と同じです。めくれるラウンドカードによっては出すことができますが、木3~4くらいの働きとなりそうです。

 

✕ [小進歩]家具職人小屋

当然ですが木の家で増築する予定は全くありません。

 

✕ [小進歩]踏み粘土

レンガ大工や粘土層の窪地で得たレンガを柵を作るために利用するカードで、増築するために利用するレンガ戦略では完全にバッティングしています。

 

 

といった具合で、今回はレンガの家による増築をベースとしたレンガ戦略について考察しました。

レンガ戦略は私の中で確立された戦略ではなかったのですが、今回の考察を通して一部のキーカードがあれば十分にやっていけそうな見通しを立てることができました。特に、(私個人の観点で)低評価をしている職業カードについて評価を大いに改めることとなったので、これについては特に有意義な考察になったと思います。

 

以上です。